伊賀市の相続遺言サポーター 女性行政書士中道です(^^)
■うちは子ども全員、仲が良いので相続問題なんてありません!
そう思って遺言を遺されない方も多いことでしょう。
「だって、うちには大した資産もないことだし、兄弟平等に分ければいい。」
ここで問題となるのは、兄弟仲の善し悪しではありません。
「大したことのない資産」が問題になるのです。
例えば、あなたの遺される財産はすべて金銭でしょうか?
ほとんどの方が、一戸建てにしろマンションにしろ、「不動産」をお持ちなのではないでしょうか。
そのたったひとつの「不動産」が今まで仲の良かった兄弟が疎遠になる原因となることも多いのが相続の現実です。
なぜ?
「不動産」は、換価しない限り「平等に分け与える」ということが困難だからです。
例えば、一戸建てのマイホームを2人の兄弟で分けるとしたらどうなるでしょう。
それぞれが独立して家族を持っていれば、誰か一人がその家に住むわけにはいきませんね。
ですのでその場合は「共有」という手段が考えられますが、結局その家は使い勝手が悪く放置されることは目に見えています。
使えないのに、固定資産税は必ずかかる。
そうなると「どっちがどれだけ払うんだ?」ということが揉め事の発端となることもあります。
もう一つ、兄弟間の揉め事になる要因として次のようなことが考えられます。
「私は高校卒業後働いたが、弟は大学まで行ったじゃないか」
「兄はマイホーム資金を出してもらったけど、僕はまだもらっていない」
本当に些細な感情のもつれから、兄弟間で争いになることもあるのが相続の怖いところなのです。
このとき、あなたの書いたこんな遺言があればどうでしょうか。
「マイホームは兄に、マイホームの時価と同じだけの預貯金を弟に」
もちろん、兄弟間には「不動産よりも現金がほしい」「うちはまだマイホームを持っていないから土地建物がほしかった」といった思惑はあるかもしれません。
ですが、双方はあなたから受け継いだ資産を自由に活用することができます。
たとえ「大したことのない資産」だと思っていても、それが思わぬ事態に発展してしまうこともあるのが相続。
是非一度、ご自分が持っている資産を整理してみてください。
きっと遺言について考えるきっかけになることと思います。